ロッホローモンド蒸溜所では、スコットランドの蒸溜所の中でも独自のウイスキー蒸留技術を持ち合わせています。それは単なる独自性のためだけではなく、多彩なウイスキー原酒を生みだすことを目的としています。
2007年から使用されているミル(粉砕機)は、ロッホローモンド蒸溜所で最も古い1950年代製です。
2000年代初頭、ロッホローモンド蒸溜所はウイスキー業界でもいち早くステンレス製のマッシュタン(糖化槽)を導入。
発酵とは、酵母が麦汁と出会い、糖をアルコールに変えるプロセスです。その結果生まれるものをウォッシュ(もろみ)と呼びます。
蒸留の基本は、液体を沸騰させてアルコールを凝縮させ、風味のバランスが取れるまで調整することです。対になって動作するのは、ウォッシュスチル(初留釜)とスピリットスチル(再留釜)。ウォッシュスチルの役割は、揮発性アルコールを蒸発させアルコール度数25-30%の液体であるローワイン(初溜液)を生みだすことです。ローワインはその後、スピリットスチルで再び加熱されます。
ロッホローモンド蒸溜所では、シングルモルトウイスキーだけでなくグレーンウイスキーも生産しています。特に、カフェ式蒸留機(連続式蒸留機)と呼ばれる特殊な蒸留機を使用して造る「シングルグレーンウイスキー」はとても珍しく、モルト100%ですが“シングル”グレーンと呼ばれます。
蒸溜所内のラボに所属する技術チームは、製造プロセスを通して定期的にサンプルをテストし、すべての段階で最高の品質が保てていることを確認しています。
ロッホローモンド蒸溜所は、スコットランドでも珍しくクーパレッジ(製樽工場)を施設内に保有しており、樽職人たちが丁寧に仕上げたこだわりの木樽で原酒を熟成させます。